SiC保護管

SiC保護管の紹介です。

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写真の物は反応焼結SiC(Si-SiC)製の保護管です。

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サイズは外径30mm( 内径18mm)x 長さ約900mm で片側封じの形状です。

反応焼結SiCはほぼ緻密体ですので、SiC耐火物の中でも強度が強く、熱伝導率も良く、ガスの侵入も防げますので、中にアルミナ保護管を入れて使用する二重管タイプの熱電対の外筒管等に使用されます。

但し、1350℃以上の使用環境ですと含浸させたSi(金属シリコン)が溶け出てしまいますので1350℃未満での使用に限定されます。

SiCコンバスター

ハイスピードガスバーナー用のSiCコンバスターの紹介です。

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写真の物は再結晶SiC (Re-SiC)製です:全長208mm。

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再結晶SiC (Re-SiC)は最高使用温度が1,600℃と高温条件下でも使用可能です。

反応焼結SiC (Si-SiC)製コンバスターは緻密質で酸化消耗も非常に少なく良いのですが、使用温度が1,350℃を超えると含浸させた金属シリコンが溶け出してきてしまいますので、その場合はこの再結晶SiC製コンバスターが必要になります。

バーナー部は熱電対で測定している炉内の雰囲気温度よりも高温になりますので材質選定には注意が必要です。

プレス成型SiCサヤ(匣鉢)

プレスSiCさや

プレス成型品である酸化物結合SiCで作った外径330mmのサヤ(匣鉢)です。成型方法がプレス成型ですのであまり立ちの高いものはできませんが、写真のような形状は製作可能です。尚、内側の白色部分はアルミナ系コーティングが施された状態です。

SiC棚板3段積みローラーハース

ローラーハースインドネシア6Hrs 1280℃

SiC棚板を使用しローラーハースで3段積み焼成しているケースです。

炉のIn/Out時間は約6時間、最高温度は1,280℃。

通常のシャトル炉やトンネル炉と比べ、急熱・急冷の焼成条件であるローラーハースはヒートショックが厳しく一般的には棚板が割れやすい条件ですが、SiC棚板が使えるケースもあります。

SiCプレートの穴加工について

SiC耐火物は非常に硬い材質の為、焼成後の後加工は結構難しく、特に穴加工の場合はダイアモンドのドリルで加工することになりますが、ドリルが摩耗してゆくと開けられる穴の直径がだんだんと小さくなり、特に穴直径の寸法公差が厳しい場合ですと、すぐにドリルを交換しなくてはならなくなり高価なものとなってしまいます。

しかしながら、プレス成型品である酸化物結合SiCの場合、直径φ8mm以上の穴ですと金型から穴を作ることができ、加工無しで穴付きのSiCプレート等ができます。

穴付き酸化物結合SiCプレート

この場合、金型で寸法が決まってきますので、穴の大きさも変わる事無く量産でき、最初に金型代はかかりますが製品単価自体は後加工品よりも安く抑えられます。

ただし金型から作る場合はある程度のまとまった数量が必要となりますのでご相談ください。

大型SiCスリーブ

大型スリーブ形状SiC耐火物のご紹介です。
2013Nov SiCスリーブ445-425x380mma

2013Nov SiCスリーブ445-425x380mmb

サイズは 外径φ445mm x 長さ380mm  肉厚10mm です。材質は酸化物結合SiCで、鋳込み成形品ではなくプレス成形品のSiC耐火物です。

Si-SiC(反応焼結SiC)とは違い緻密質ではありませんが、最高使用温度は1,500℃で単価も同じSiC耐火物類の中では最も安価な物となります。

肉厚SiC耐火物

酸化物結合SiCですと、プレス成形でかなり肉厚な耐火物も製造可能です。穴開495x495x115t写真の物はサイズ495 x 495 x 厚さ115mm、貫通穴付き形状です。従来は鋳込み成形でないと作れなかった様な物も、プレス成形で作る事ができれば強度や耐久性の向上が図れます。

SiC製簡易サヤ(匣鉢)システム

酸化物結合SiC棚板を利用した簡易サヤ(匣鉢)システムのご紹介です。
壁&キャップb

上の写真はSiC棚板500 x 500 x 12mm の上に、高さ80mmの壁4枚をキャップによって支持した物です。

壁の端部に上下から筒状のキャップをはめ込んで壁を支える仕組みです(壁もキャップも同じくSiC製です)。

壁&キャップa

アルミナ・ムライト・コーディライト質で500角くらいの大きなサヤ(匣鉢)を作るとなると底厚は非常に分厚くなり、且つそれでも寸法が大きいが故に底下がりが起きたり、角部等の割れも発生しやすいと思います。

一方、SiC製部材を組み合わせるこのシステムですと、重量も軽くでき、反りや割れに対する耐久性もあります。

このSiC製壁やキャップは受注生産品となります。

サンドイッチセッター(SiC+アルミナ・ムライト)

SiC+アルミナ・ムライトのサンドイッチセッターのご紹介です。
サンドイッチセッター1

SiCをアルミナ・ムライト質で上下からサンドイッチしたセッターです。
サンドイッチセッターアップ

アルミナ・ムライト耐火物の耐食性と、SiC耐火物の高温強度・耐スポール性とを兼ね備えたセッターになります。フェライト等SiCと反応してしまうワークの焼成にはアルミナ・ムライト質セッターが有効ですが、どうしても耐スポール性能や高温曲げ強度がSiCセッターに比べ弱くなってしまいます。

そこで中心にSiCを挟み込む構造にする事によりアルミナ・ムライト質セッターの耐食性を保ちつつSiC耐火物の高温強度・耐スポール性を利用し弱点を補う事ができます。サンドイッチセッターの最高使用温度は1,450℃です。

アルミ溶湯保持炉用N-SiC(窒化物結合SiC)保護管

アルミ溶湯保持炉用N-SiC(窒化物結合SiC)保護管のご紹介です。
アルミ用NSiC保護管1
上の写真のパイプはN-SiC(窒化物結合SiC)製保護管・両端オープン形状で、アルミ溶湯保持炉のアッパーヒーターの保護管として取り付けられます。

アルミ用NSiC保護管2パイプのサイズは外径φ85(内径φ70)x長さ1265mmと外径φ85(内径φ70)x長さ1500mmです。

アルミは他の物質を侵食しやすく、アルミ溶湯保持炉のアッパーヒーターでもフラックス投入時の飛び散り等でヒーターにアルミが付着すると、ヒーターの寿命が著しく短くなります。そこでヒーターに保護管をつけるのが有効ですが、アルミに対して侵食され難く、且つ熱伝導の良い材質での保護管が必要となります(保護管の熱伝導が悪いと、ヒーターの温度上昇時に熱が炉内に伝わり難く、又ヒーター熱のはね返りでヒーター自身がやられてしまいます)。SiC系耐火物は他の耐火物に比べ強度が強く、熱伝導率も良いのが特徴ですが、アルミに侵食され難い物となるとN-SiC(窒化物結合SiC)のみが適します。

アルミ用NSiC保護管アップ
某アルミホイールメーカー様では、他社のSiC保護管を使用しておりましたが、寿命が2ヶ月くらいと短命で、ヒーターも同時にやられたりしておりました。そこで弊社販売のN-SiC保護管に変えてからは既に従来品寿命の2倍以上使われ続けまだ使用中です。保護管自体もきれいに赤熱し、「非常に良い」という評価を頂いております。

このN-SiC(窒化物結合SiC)のテクニカルデータはこちらをご覧下さい