SiC支柱

シリカ結合(酸化物結合)SiC支柱の紹介です。

2016 April blog SiC support

中実材のSiC耐火物で、プレス成型品です。写真の支柱は高さ900mmで、SiC棚板等を出っ張りに引っ掛けて使用します。

SiC原料は他の耐火物原料よりも流動性が低い為、大型で肉厚なSiC耐火物を均一な密度でプレス成型するのは簡単ではなく、ノウハウが必要とされます。

また更に、当社販売のSiC支柱は棚板と同じハイグレードなSiC原料配合で製造しておりますので、高性能で酸化膨張しにくく耐久性があります。

SiCプレート破断面からの割れタイミング判断

割れ方によりその原因がヒートショックなのか物理的衝撃なのかがおおよそ推測できると前回記事でご紹介致しましたが、割れたSiCプレート・SiC棚板の破断面から焼成のどの段階で割れたのかも推測できます。

下の写真は2枚のSiCプレートの破断面を並べた物です。

2016 blog crack cross section comparison

違いがお判りになるでしょうか?

2枚とも元々全く同じ材質のSiCですが、低温時に割れた物(上)は破断面がキラキラしており元のSiC(炭化ケイ素)原料の粒の光沢が残っています。一方、高温時に割れた物(下)は破断面がつや消し状態になっており光沢が無くなっております。これは破断面が高温で酸化された為です。

焼成炉の中の状態は高温の為なかなか容易に見ることができませんが、SiCプレート等のSiC耐火物の破断面からは割れのタイミングがおおよそ推測でき、問題発生の原因究明の為の一つの情報となり得ます。

SiCプレートの割れ方の違いとその原因

使用中にSiCプレート等の板状耐火物が割れる原因で最も多いのがヒートショック(熱衝撃)です。

ヒートショック(熱衝撃)による割れとは、炉内の温度変化の際に1枚のプレートで縁と中心部分とで温度差が生まれ、膨張・収縮のひずみが発生しプレートがそのひずみに耐え切れずに割れてまう現象です。下の写真はヒートショックにより割れたSiCプレートです。

2016 blog crack by heat shock

炉内降温時には板の中心が一番温度が高く、即ち一番膨張している部分の為、(スリットの無いプレートの場合は)大体この様に比較的緩やかなカーブで、割れ目は縁から中心を通りプレートは真っ二つに割れます。

一方下の写真は全て物理的衝撃により割れたSiCプレートです。

2016 blog crack by impact

割れ目が二股以上になっていたり、割れ目に鋭角な部分があったりと、割れ方の違いが見て取れると思います。

この写真のSiCプレートは故意に落として割ってみた物ですが、例えば、炉に入れる前にどこかに当ててしまったり、立て掛けてあった物を倒してしまったりとプレートに物理的衝撃が加わった場合、その時割れていなくても目に見えにくい微細なクラックが入ってしまい、炉内で昇温/降温し、膨張/収縮した時にその微細クラックに沿ってプレートが割れるというケースもございます。その場合はこの下の写真のような割れ方になります。

Si-SiC(反応焼結SiC)プレート

Si-SiC(反応焼結SiC)プレートのご紹介です。

2015 12 blog SiSiC plate 485x328x12t

Si-SiC(反応焼結SiC)とはSiC約90%に金属シリコンSiを含浸させ緻密体になっている耐火物で、他のSiC耐火物と比べても、高強度・高熱伝導率と高い耐酸化性能が特徴です。但し、1350℃を超える使用条件ですと、含浸させた金属シリコンが溶け出てしまいますので、最高使用温度は他のSiC耐火物よりも低いです。

写真のプレートは485 x 328 x 12mm です。Siを含浸させる関係からプレート厚さは均一である必要があり、一般的には最大の厚みも12mm 程となります。又、緻密体ですのであまりサイズが大きくなると製造時にクラックや反りが出やすくなるため、(要求される反り公差にもよりますが)大きなサイズの板は製造が難しいです。

ちなみに、出来上がった製品は非常に硬い材質ですので、切断等の加工はかなり難しく、ダイヤモンド工具がみるみる減ってしまいますので、加工賃は高額になります。

SiC耐火物の切断加工

SiC(炭化ケイ素)はダイヤモンドの次くらいに固い材質ですので、SiCプレート等のSiC耐火物を切断するには専用の湿式ダイヤモンドカッターを使用する必要があります。

SiC Cutting2

写真は酸化物結合SiCプレートを切断しているところですが、水をかけながらダイヤモンド入りの丸鋸でゆっくり少しずつ切断してゆきます。この時使用するダイヤモンドカッターもSiC切断に最適な専用の特注品を使用します。

それでも少し厚手の板を切ったり、数を切ってゆくと高価なダイヤモンドの刃がみるみる減ってゆきますので、SiC耐火物の中で比較的まだ加工しやすい酸化物結合SiCといえども費用はそれなりに高額になります。

更に同じSiC耐火物の中でも、ち密体のSi-SiC(反応焼結SiC)は特に固く、ダイヤモンドカッターの消耗も著しく激しいので、加工は非常に困難で、できたとしてもかなり高額になってしまいます。

Si-SiCローラー棒

ローラーハース炉で使用される、Si-SiC(反応焼結SiC)ローラー棒のご紹介です。

SiSiC Rollerφ42(φ32)x2450

写真のローラー棒のサイズは、外径φ42(内径φ32) x 長さ2,450mm です。

真直度は長さに対して0.1%以内(=反り2.45mm以内)、真円度は0.5mm以内です。ローラーの反りが大きかったり、ローラーの円が歪んでいると、上を流れていくセッターの蛇行の原因になったり、ローラー棒自体の折れの原因になったりします。

炉内ローラー部の温度が1350℃未満の場合はこのSi-SiC ローラーが使えますが、それ以上の温度になる場合は含浸されている金属シリコンが溶け出てしまう事がありますので、再結晶SiCや窒化ケイ素入SiC等ほかの材質のローラーを使用する必要がありますが、強度はSi-SiCほど強くありません。ただそれでもアルミナ・ムライト質ローラー棒よりも強度が強いのがSiC ローラー棒の特徴です。

SiCインゴット

SiC(炭化ケイ素)のインゴットです。ケイ石やコークス等を原料に人工的に生成されます。

SiCインゴット1SiCインゴット3

SiCの結晶が生成された方向などが見て判ります。

SiCインゴット2

耐火物の原料や研磨材等はこの様なSiCインゴットを粉砕・整粒して作られます。

SiC耐火物の酸化焼成による粉状SiO2(シリカ)の生成

前回の記事で、SiC(炭化ケイ素)棚板が酸化焼成されると表面にSiO2(シリカ)が生成されテカテカする場合があると書きましたが、さらに酸化劣化すると下の写真の様にSiO2(シリカ)が白っぽく粉状になったりします。2015Mayblog1

こうなるとSiC棚板の下にある製品の上にSiO2(シリカ)の粉が落ち、製品不良を起こしたりします。2015Mayblog2

表面がテカテカした状態まででしたらシリカの粉が下に落ちる事はないのですが、表面が白っぽく・粉っぽくなったSiC耐火物はシリカの粉が下に落ちますし、そのような状態ですとSiCはかなり酸化劣化しており、SiC耐火物の強度自体も落ちている可能性が高いので、使用されない方が良いかもしれません。

SiC(炭化ケイ素)棚板の使用条件/焼成雰囲気とその影響

SiC(炭化ケイ素)棚板の使用条件で一番影響を受けるのは、焼成温度と言うよりもどちらかと言えば焼成雰囲気の影響を強く受けます。

下の写真は約1,200℃の強い酸化焼成雰囲気で使用されたSiC棚板ですが、裏面にSiO2(シリカ)が生成されテカテカ光っているのが判るかとかと思います。
2015年4月BlogSiC棚板てかり

こういった焼成条件で使われると、SiC棚板自体にも曲がりが発生しやすかったりします。
2015年4月BlogSiC棚板曲がり

逆に1,300℃の還元雰囲気焼成の場合はここまで裏面にシリカが生成される事はなく、比較して曲がりも起きにくかったりします。

SiCは1,100℃後半~1,200℃弱の温度で酸化の影響を一番受けやすいといわれ、1,300℃以上の高温焼成よりも、低温の酸化焼成の方がSiC棚板にとっては過酷な条件となります。

コーディライトとフリーカーボンの反応

コーディライト製品を新品の再結晶SiC棚板で焼成したところ、SiC棚板表面にピンクや緑の色が出ました。2015年2月blog再結晶SiC Plate22015年2月blog再結晶SiC Plate1

これはコーディライト中の酸化マグネシウム(MgO)・アルミナ(Al2O3)からスピネル(MgAl2O4)が生成され、新品の再結晶SiC棚板中のフリーカーボン(C)がスピネル中に固溶する(スピネル中の酸素OがカーボンCに入れ替わる)事でピンクっぽい色になった様です。

またフリーカーボンのスピネルへの固溶の度合いにより緑色等いろいろな色にもなりうる様です。

新品再結晶SiC棚板は初回空焼き(製品を載せずに焼成)するか、何回か焼成で使用し棚板上にフリーカーボンがなくなってからコーディライト製品を焼成すればこの様な色は出ないでしょう。