Si-SiC(反応焼結SiC)製バーナーノズルと従来品SiCの比較

当社販売のバーナーノズル(スリーブ)は高性能Si-SiC質です。


Si-SiC(反応焼結SiC)製バーナーノズル
Si-SiC(反応焼結SiC)製バーナーノズル
Si-SiC(反応焼結SiC)は緻密質であり、耐酸化性能が非常に高い為、高性能バーナーノズルとして広く使われております。バーナー付近では特に酸化反応が激しい為、Si-SiC製が最も適しております。価格も比較的安価で御提供しておりますので、コストパフォーマンスは非常に優れていると思います。尚、Si-SiCの性質上1,350℃を超える条件では中の金属シリコンが溶け出てしまいますので使用できません。
    比較対照として当社のSi-SiC製と他社の従来の酸化物結合SiC製を比較してみます。

左:当社Si-SiC  右:他社SiC
左:当社Si-SiC      右:他社SiC

他社の従来品酸化物結合SiC製のバーナーノズルは緻密体ではなくポーラスで、又耐酸化性能も劣るため使って行く内に徐々に酸化され色が白っぽくなりサイズも膨張し、亀裂が入ります。


他社の酸化物結合SiCバーナーノズル
他社の酸化物結合SiCバーナーノズル
酸化された他社製SiCバーナーノズルの表面
酸化された他社製SiCバーナーノズルの表面

 

当社では高品質のSi-SiCバーナーノズル(バーナースリーブ)を競争力ある価格にて販売しておりますので、是非お問い合わせ下さい。

反応焼結Si-SiCについて

SiSiCblog2010May

反応焼結Si-SiC

金属シリコンSiを含浸させる事により気孔を埋め作られたSi-SiCは緻密体であり、他のSiC耐火物に比べても更に高強度・高熱伝導・高耐酸化・高耐磨耗という性質を持っています。一般の酸化物結合SiCに比べ機械的強度は約5倍、熱伝導率は約2倍あります。またSiC耐火物の最大の弱点である酸化による劣化もほとんど無く、一般的に3000~4000サイクルの焼成に耐えられると言われております。これらの特性を生かし例えば下記の様な用途で使用されます。

  • 焼成台車のストラクチャービームや支柱
  • ローラーハース焼成炉のローラー
  • ラジアントチューブバーナー
  • バーナーノズル
  • 配管の耐磨耗用ライニング

尚、使用温度が1,350℃を超えると金属シリコンSiが溶け出してしまいますので1,350℃以上の条件には使用できません。また鋳込み成型品ですので厚み5~12mmまでの均一の厚さの形状しか作ることができず、強い衝撃に対しては比較的割れ易いのでハンドリングには注意が必要です。

具体的なデータは大幸セラミックホームページ中の高機能SiC耐火物ページをご参照下さい。お問い合わせ時には形状、用途、使用条件、必要数量等をご連絡下さい。

支柱はなぜSiC製ではないのか?

「棚板組み用の支柱はなぜSiCではないの?」と、あるメーカー様から質問を頂きました。今回はそんな素朴な質問にお答えします。

棚板がSiCで支柱もSiCにしてしまうと窯の中でくっついてしまいます。SiCとSiCは1,200-1,300度くらいの焼成時には接しているとお互いにくっついてしまうのです。こうなると棚組みを崩す時には棚板と支柱を壊さないといけなくなってしまいます。
また、以前のSiCは特にそうですが、SiCは使っていくうちに徐々に膨張してゆきますので、支柱をSiCにしてしまうと、支柱の高さも徐々に高くなってしまい炉壁上部にぶつかる事になります。

その点、現在の一般的な白いアルミナ系材質の支柱はこのような事はありません(アルミナ系の場合は逆に荷重に対して縮んでゆきますが)。
また、単価的にもSiCの方がいくらか高くなります。ただ、強度的にはSiC製の方が強く、耐火度もSiCの方が若干高く、製品重量のある碍子の焼成等にはSiC製支柱が使われていたりします。尚、同じアルミナ系支柱でもアルミナの%が90%近くまで上がると耐火度はあがりSiCよりも高温に耐えられる特別な支柱もあります。

支柱ブログ

アルミナ系支柱            SiC製支柱

ということで、現在一番一般的に使われている支柱はアルミナ系となっております。

SiC耐火物の膨張と劣化

SiC(カーボランダム)棚板・ストラクチャーパイプ・キャップなどのSiC耐火物は一般的には使用を重ねると少しずつ膨張してゆきますが、これはSiCが酸化されてゆく為です。SiCが酸化されると膨張・劣化し、その結果曲がりやクラックが発生します。SiC耐火物の性能は正にこの「酸化され易いかされ難いか」によって左右されると言っても過言ではありません。他社製品の中にはこの膨張・劣化の激しいものもありますので注意が必要です。

他社製酸化物結合SiCキャップの劣化の例newsiccap
上の写真は他社製酸化物結合SiCキャップの新品時の状態とサイズで、直径は10cm。

それの使用後の写真が下記です。usedsiccap変化した点は

  • 直径が10.3cmちょっとにまで膨張
  • 色が白っぽく変化
  • 手で触っても表面がボロボロ取れるくらいに劣化

新品時の見た目、重量とも当社品とあまり変わりは無いのですが、使用を繰り返した後の劣化具合は全く異なります。当社酸化物結合SiC製品ではこの様な事はなく、これは「酸化され難さ」という性能の差によるもので、酸化雰囲気の焼成では特に差が出ます。現在御使用のSiC耐火物の劣化が早いと思われる方は一度弊社へご相談下さい。

大幸セラミック 企業様向け耐火物専門ブログページ開設致しました

各種耐火物販売専門 大幸セラミック
各種耐火物販売専門 大幸セラミック

大幸セラミックでは2007年より日本初となるSiC耐火物専門ブログをスタートしました。その中でSiC棚板/カーボランダム棚板以外にも企業様向けの各種SiC耐火物等の情報を御提供するにあたり、より企業様のお役にたてる情報発信元としての企業様専門ブログページの必要性を感じ、この度このブログページを開設致しました。これから各種耐火物の導入を御検討の企業様、既に使用されている企業様に向け、基礎的な情報から専門的な情報までお役に立てそうなニュース・トピックをできるだけ発信して行きたいと思いますので、宜しくお願い致します。