SiC耐火物焼成後の色の変化

SiC棚板等のSiC耐火物を焼成した後は色が濃くなるという現象があります。下の写真は新品未使用SiC棚板の破片を更に割り、片方を1,300℃還元焼成の炉に入れた物です。Color chage of SiC plate写真の通り、左側の還元焼成後の物は新品時に比べ濃いグレーになっています。これは還元焼成によってSiC棚板表面の分子レベルでの酸素欠損が起きた為と考えられます。ですので酸化焼成の場合は焼成物から酸素を奪う作用が働きませんので、この様な色の変化は通常ありません。

因みにアルミナ系耐火物でも同じく、酸素欠損が起こると白色からグレーや黒へと色が濃くなる場合があります。